古語曲解

暇人の妄言なので、受験勉強の参考にしないようにね

田一枚 植えて立ち去る 柳かな

奥の細道 の那須黒羽における句である

 

句意は明瞭である

今も昔も 田植えの作業は 人手がかかる

機械化された現代農業であっても

田植え機に充填するための苗箱運びの作業があり

それは、6条植え以上の大型田植え機において かえって顕著であり

直播でもないと、1人では田植えはできない

 

江戸期にあっては 村総出の作業であり

人手は いくらあっても足りない

 

芭蕉が眺めていた田植えは

どうやら人手が足りず難渋していたところ

芭蕉らが投宿していた在地の俳人である

柳行季(やなぎ ゆきすえ)という仁が

もとは農民であったらしく 助っ人を買って出たものである

ただし、芭蕉らを送る途次であったため

田一枚分だけ手伝ったのである

 

それを見ていた芭蕉は 柳とともに その場を立ち去るにあたり

この句を詠んだのである