加賀の千代女の有名な句である
千代女は 加賀の国・松任の人である
句意は
ある朝、井戸から水を汲み上げようとしていた千代女が
ふと 井戸端を見ると 思いがけず朝顔が咲いている
はっとして 朝顔に気を取られ 釣瓶を握る手を放してしまう
水汲みの桶が落下し 井戸の中の水が跳ねあがる
かくて千代女は 跳ね上がった水を 頭からかぶってしまう
もらい水である
よって 我をわすれるほど 朝顔好きな自分を 詠んでいるのである
扇状地であるから地下水位が高い
よって、井戸の水位も高く いわゆる浅井戸である
水汲みの桶が落ちた程度で 地上に水が跳ね返るほどである
という考証が可能である