2015-02-22 鶏口牛後 古語曲解 『史記』蘇秦伝 寧為鶏口、無為牛後 戦国期、縦横家の蘇秦が、韓侯を訪問したところ 美食家の韓侯は蘇秦に、羹をつくる際のダシには何がよろしいかと尋ねた 蘇秦、答えて曰く 「牛の尾を使うよりも、鶏の頭を使う方がいいですよ」 蘇秦は、王がスープのダシのために牛1頭を屠ることによる民の費えを憂え、 安価な鶏の頭を薦めたのである よって、美食を戒めての謂いである
2015-02-07 苛政ハ虎ヨリモ猛ナリ 古語曲解 苛政猛於虎也(礼記・檀弓下) 苛政、姓は苛、名は政という人あり。 孔子が泰山の近くを通りかかると、村人がお祭り騒ぎをして喜んでいる。 弟子の子路を使いにして、何を喜んでいるのか尋ねると 「諸国武者修行をしている苛政さんが、この村を悩ませていた虎をやっつけてくれた」とのことであった。 孔子は傍らの弟子たちを振り返り、語った 「大したものだ 苛政さんは虎よりも強い」と よって、勇猛な人物を讃えての謂いである このエピソードを換骨奪胎したのが、水滸伝における行者・武松の虎退治のエピソードである。